no.106 img メニューへ img no.104



no.105
普通じゃない?
 一月三日、娘家族と食事会を持った。高校一年の孫娘は、色白で滑々の肌の胸元にハート型の銀のペンダントをつけていた。

 私は、「そのペンダントどうしたの?素敵じゃない?」と聞いてみた。するとクリスマスに彼氏からプレゼントされたという。「あら、そうなの。Mちゃんもてるのね」

 「そんなこと無いよ。彼氏のいないほうがおかしいよ」と当たり前のように言って、孫娘は二人で撮ったプリクラを見せてくれた。プリクラの中の彼氏はまさに現代っ子で、いかにも楽しいこと大好きといった風に見えた。

 そこで私、「あら、格好良いじゃない。でも彼氏にもいろいろあるからさ。どんな人と結婚するかで人生変わっちゃうもの。くじびきみたいよね」すると孫娘、「おばあちゃん当り?」

 「うーん、はずれかな。こんなはずじゃなかったって思うこと沢山あるもの」「じゃどうして結婚したの?」

 「それがね。おじいちゃんは少しおしゃべりだけど、まあいいか、って思っちゃったのよ。でも、ママはおばあちゃんより絶対あたりよね」婿はこんな会話を聞いていてニヤニヤしていた。

 そこで中一になる孫息子、シニアの野球チームに所属していて、大きな体にまだ幼さの残る横顔がとてもかわいい。

 「うちの親は仲良しって言うほどでもないけど、特にけんかもしないし、まあ普通じゃない?」と言った。

 孫息子は思ったことをずばずば言うタイプでクラスでも目立つ存在らしい。教師から「T君は発言してくれるのは助かるけど、一呼吸置いて考えてからにしてくれると、もっと良いのに」と言われているそうだ。

 そんな孫たちとの会話の中で私は、孫息子が期せずして言った「普通じゃない?」と言う言葉が特に印象に残った。

 普通ね。普通かあ。何を基準にして普通って言うんだろう。

 折りしも、テレビでお年玉の金額を街頭で聞いていた。その時点では小学生で三万円くらいが普通ではないかとのコメントだった。司会者いわく、「普通の金額なんて発表してほしくないですね。そんなに貰えない子供が傷つくのでは・・・」確かにそうだと思う。世の中さまざまなのだ。

 「普通」の同義語として、「可もなく不可もなく」「無難」「一般的」「並」「平均」「当たり前」もっと言えば「平和」「穏やか」などであろうか。
 実はその「普通」を維持することが一番難しかったりするのかもしれない。
 とりあえず、今年もそこそこに健康で、普通の暮らしができるよう努力していこうと思っている。


Copyright (C) Benifude  All Rights Reserved.